この16 イボンヌ〜きみと過ごした日々〜PART2

《前回までのあらすじ》
毎月25日発売小学館月刊IKKIにて連載中リアルワールド最終回を作っている最中、
目の下にイボができたので薬局に行って「イボチョン」という薬を買ってきた。
………2行かよ〜、あらすじ。…実質1行だし。
ぬっはーぬっはー
おおこれはまさしくイボコロリのにおい。
そして塗布に使う付属の棒もこれまさしくイボコロリ。
しかしイボコロリではなく、イボチョン。
イボチョンには、痛み止めの成分も入っているとのこと。
よくわからないのでこれ以上滅多なこと書くのはよしておきます。
なぜ私がイボコロリのパッケージやにおいや付属の棒の形状について
知っているかというと、
子供の頃、強烈に憧れていたからです。
特に、「棒」に。
私は、崎陽軒のシュウマイ弁当についてくるしょうゆ入れや、
雪見だいふくについてくる棒、
コンビーフの缶をぐりぐりと開ける鍵みたいな棒とか、
膏薬のチューブのふたに内蔵されている、開封のためのツノとか
あの、なんだこう、手のひらサイズで紙に包まれてて、
ちいさい、黄な粉がかかってる、蜜かけて食べるあの餅、
名前わかんないや、それについてる木のナイフ?みたいなやつとか。
とにかくそういった、
ちょこちょこっとしたものについてくる、「それ専用」の「何か」に弱いんですよ。
なので子供のころ、イボコロリが欲しくてたまらなかったのです。メインは「棒」で。
コロリではなくチョンですが、今、私は思いがけず、
「棒」のオーナーになったわけです。
わはははは、イボ万歳!大人万歳!
さっそくイボチョン、使ってみます。
イボのうえにチョン、と乗せれば良いわけですよね、あいあい。
…………
おお、乾いてくる乾いてくる!
これでイボを少しずつ少しずつかっぴかぴにしていって、
コロリと落とすわけですな。
あっ、違った、チョンっと落とすのです。
気長に少しずつ、少しずつ。
この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。
鏡を見ながらさらにもうひとチョン。
ん?
んんん?
んーーーーーー!!!!
しみる!しみるよ!
痛みのない箇所に塗ったにしては
ちょっとこのしみ方は
市販薬らしからぬそれだよ!
慌てて注意書きを見ると
「次の部位には使用しないで下さい。
顔面、特に目や目の周囲」
てなことがしょっぱな赤字ではっきりと明記されているではありませんか。
みなさん、お薬は用法用量を守って正しく使いましょうね。
しかしこれは…これはこれはああああ!
ああああ〜、ちょっと気持ちいいぞ〜これは。
においとしみをほかほかと堪能しつつ
(なにかタイヘンなことを言ってしまっている気がするな…)
このまま使用を続行することを決意。
みなさん、真似しないで下さいよ!!
いきなり用法を守らない私ですが、
やっぱり用量も守れませんでした。
最初はほんのできごころだったんです。でも…
においとしみに病みつきになってしまって…
(う〜ん、やっぱりなにかタイヘンなことを言ってしまっている気がする…)
「1日1〜2回塗布」すべきところを
1日に7〜8回塗ってしまいました。
みなさん、ほんと頼むから絶対に真似しないで下さいよ!!!
ほんの一瞬前
「この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。」
て、思ったはずなのに、すっかり忘れてました。
こらえ性のない大人にもかなり向いてません、イボチョン。
そんなこんなで、あとはじっとイボがコロリと取れるその時を待つわけですが、
その間にいろんな思いが心を駆け巡ります。
「早くとれないかな〜」
「どれくらいで取れるの?」
「…本当に取れるのかな」
ぽつりと浮かび上がった不安は、あっという間に肥大化してゆきます。
…それはまるで…
イボのようにね。うまい!
うまくねーよ!!!
「取れなかったらどうしよう!?」
「一生目の下にかぴかぴのイボの干物くっつけてんの!?」
「おとなしく大塚娘にすればよかったんじゃない!?」
「ていうか、用法守ってないし、シミとかになっちゃったらどうしよう!?」
「今すぐ使うのやめたほうがいいんじゃない!?」
「やめるってどうすんの!?顔洗ったってかぴかぴはそのまま残るじゃん!!」
「どうしようどうしようどうしよう!!!」
もうパニックですよ。
顔、洗って洗って洗って洗って
顔、拭いて拭いて拭いて拭いて
顔、洗って洗って洗って洗って
顔、拭いて拭いて拭いて拭いて
顔、洗って洗っ…べりりっ!
…最後の音は、イボが顔から剥ぎ取られた音です。
痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!
と書いて
あだだだだだだだだだ!と読む!
イボに皮膚ごと持ってかれた!!
ぎゃーーー!!
…えー、ほんの一瞬前に思いましたよねえ、確か。
「この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。」
て。
ほんで、その直後、こうも思いましたよねえ。
「こらえ性のない大人にもかなり向いてません、イボチョン。」
言いましたよねえ、確かに、ねえ?
その舌の根も乾かぬうちにこれですか、聞いてます?
イ・シ・デ・サン!!?
イボは取れました。取れましたよ。ちゃんと。
でも、代わりにその倍はあるかさぶたさんオンステージですよ。
あははは、あははははは、あ〜はっはっはっはっは!!!だ。
ちくそう。ちくそう。
いろんな意味を持つ涙がにじみます。
でもどれもさほど深い意味は持っておらず、余計に泣けてきました。
バカです。
かわいく言ったところでバカティですよ。
あのもう、イボとかイボチョンとか関係なくね、
私はこの「こらえ性のないバカティ」を治したいです。
治すべきです。
でも…どうしたら治るの?バカ。
どこに行けば治るの?ガンダーラ?イスタンブール?大塚美容形成外科?
まあそれだって、
じっくり考えるのにも早々と飽きて
すごすごと仕事に戻る、
こらえ性のないバカティですよどうせ。
あはははは。
さようなら、イボンヌ。
ありがとう、イボチョン。
こんにちは、かさぶた。
おいらバカティってんだ、よろしくな。
〜fin.〜
ところで、イボチョンを最後まで使い切ったひとっているのかな。
そんなにいっぱいイボができるなら、ちゃんと病院に行ったほうがいいよ。
と、心のなかの「その誰か」に心の中で忠告しました。
この私が。
↓チョン!して!!





おおこれはまさしくイボコロリのにおい。
そして塗布に使う付属の棒もこれまさしくイボコロリ。
しかしイボコロリではなく、イボチョン。
イボチョンには、痛み止めの成分も入っているとのこと。
よくわからないのでこれ以上滅多なこと書くのはよしておきます。
なぜ私がイボコロリのパッケージやにおいや付属の棒の形状について
知っているかというと、
子供の頃、強烈に憧れていたからです。
特に、「棒」に。
私は、崎陽軒のシュウマイ弁当についてくるしょうゆ入れや、
雪見だいふくについてくる棒、
コンビーフの缶をぐりぐりと開ける鍵みたいな棒とか、
膏薬のチューブのふたに内蔵されている、開封のためのツノとか
あの、なんだこう、手のひらサイズで紙に包まれてて、
ちいさい、黄な粉がかかってる、蜜かけて食べるあの餅、
名前わかんないや、それについてる木のナイフ?みたいなやつとか。
とにかくそういった、
ちょこちょこっとしたものについてくる、「それ専用」の「何か」に弱いんですよ。
なので子供のころ、イボコロリが欲しくてたまらなかったのです。メインは「棒」で。
コロリではなくチョンですが、今、私は思いがけず、
「棒」のオーナーになったわけです。
わはははは、イボ万歳!大人万歳!
さっそくイボチョン、使ってみます。
イボのうえにチョン、と乗せれば良いわけですよね、あいあい。
…………
おお、乾いてくる乾いてくる!
これでイボを少しずつ少しずつかっぴかぴにしていって、
コロリと落とすわけですな。
あっ、違った、チョンっと落とすのです。
気長に少しずつ、少しずつ。
この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。
鏡を見ながらさらにもうひとチョン。
ん?
んんん?
んーーーーーー!!!!
しみる!しみるよ!
痛みのない箇所に塗ったにしては
ちょっとこのしみ方は
市販薬らしからぬそれだよ!
慌てて注意書きを見ると
「次の部位には使用しないで下さい。
顔面、特に目や目の周囲」
てなことがしょっぱな赤字ではっきりと明記されているではありませんか。
みなさん、お薬は用法用量を守って正しく使いましょうね。
しかしこれは…これはこれはああああ!
ああああ〜、ちょっと気持ちいいぞ〜これは。
においとしみをほかほかと堪能しつつ
(なにかタイヘンなことを言ってしまっている気がするな…)
このまま使用を続行することを決意。
みなさん、真似しないで下さいよ!!
いきなり用法を守らない私ですが、
やっぱり用量も守れませんでした。
最初はほんのできごころだったんです。でも…
においとしみに病みつきになってしまって…
(う〜ん、やっぱりなにかタイヘンなことを言ってしまっている気がする…)
「1日1〜2回塗布」すべきところを
1日に7〜8回塗ってしまいました。
みなさん、ほんと頼むから絶対に真似しないで下さいよ!!!
ほんの一瞬前
「この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。」
て、思ったはずなのに、すっかり忘れてました。
こらえ性のない大人にもかなり向いてません、イボチョン。
そんなこんなで、あとはじっとイボがコロリと取れるその時を待つわけですが、
その間にいろんな思いが心を駆け巡ります。
「早くとれないかな〜」
「どれくらいで取れるの?」
「…本当に取れるのかな」
ぽつりと浮かび上がった不安は、あっという間に肥大化してゆきます。
…それはまるで…
イボのようにね。うまい!
うまくねーよ!!!
「取れなかったらどうしよう!?」
「一生目の下にかぴかぴのイボの干物くっつけてんの!?」
「おとなしく大塚娘にすればよかったんじゃない!?」
「ていうか、用法守ってないし、シミとかになっちゃったらどうしよう!?」
「今すぐ使うのやめたほうがいいんじゃない!?」
「やめるってどうすんの!?顔洗ったってかぴかぴはそのまま残るじゃん!!」
「どうしようどうしようどうしよう!!!」
もうパニックですよ。
顔、洗って洗って洗って洗って
顔、拭いて拭いて拭いて拭いて
顔、洗って洗って洗って洗って
顔、拭いて拭いて拭いて拭いて
顔、洗って洗っ…べりりっ!
…最後の音は、イボが顔から剥ぎ取られた音です。
痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!
と書いて
あだだだだだだだだだ!と読む!
イボに皮膚ごと持ってかれた!!
ぎゃーーー!!
…えー、ほんの一瞬前に思いましたよねえ、確か。
「この薬はこらえ性のない子供には向いてねえな、ふっ。」
て。
ほんで、その直後、こうも思いましたよねえ。
「こらえ性のない大人にもかなり向いてません、イボチョン。」
言いましたよねえ、確かに、ねえ?
その舌の根も乾かぬうちにこれですか、聞いてます?
イ・シ・デ・サン!!?
イボは取れました。取れましたよ。ちゃんと。
でも、代わりにその倍はあるかさぶたさんオンステージですよ。
あははは、あははははは、あ〜はっはっはっはっは!!!だ。
ちくそう。ちくそう。
いろんな意味を持つ涙がにじみます。
でもどれもさほど深い意味は持っておらず、余計に泣けてきました。
バカです。
かわいく言ったところでバカティですよ。
あのもう、イボとかイボチョンとか関係なくね、
私はこの「こらえ性のないバカティ」を治したいです。
治すべきです。
でも…どうしたら治るの?バカ。
どこに行けば治るの?ガンダーラ?イスタンブール?大塚美容形成外科?
まあそれだって、
じっくり考えるのにも早々と飽きて
すごすごと仕事に戻る、
こらえ性のないバカティですよどうせ。
あはははは。
さようなら、イボンヌ。
ありがとう、イボチョン。
こんにちは、かさぶた。
おいらバカティってんだ、よろしくな。
〜fin.〜
ところで、イボチョンを最後まで使い切ったひとっているのかな。
そんなにいっぱいイボができるなら、ちゃんと病院に行ったほうがいいよ。
と、心のなかの「その誰か」に心の中で忠告しました。
この私が。
↓チョン!して!!

- [2007/02/05 06:53]
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