この526 猫が寝床にかえる日

スーパーでパックのお寿司とビールを買って晩ごはん。
子供の頃、こういう買い物のしかたをするおじさんを見るとなんだか苦しくなった。
ものすごくさびしいかなしい姿に見えた。
あのころの私に教えてやりたい。
いいかい、おばちゃんはこう思っているんだ。

O.SU.SHI...! O.SU.SHI...!
ビール!ビール!O.SU.SHI...!!!

やっぱり子供のころの私のほうが正しかったかもしれない。
寝る。

起きる。
涼しくて布団がきもちいい。猫の甘えも執拗である。
今日はなにか用事があったような気がするのだけどまったく思い出せないので思いちがいということに決定。

やー、まいった。
なーーーんにもやる気がしない。
けれど私は恵まれている。顔も洗わず歯も磨かず、7歩ほど移動すれば職場だ。
職場から7歩移動で布団に到着してしまうという誘惑にも晒されてはいるが。

勤め人というひとを心底尊敬する。
毎朝整髪料を付けては夜洗って落とすひとを。
毎日化粧をしストッキングを履くひとを。
嫌いな人間のいる場所に何年も出向いているひとを。
偉業だ。
私は好きなひとにだって毎日は会いたくない。
猫が言葉をしゃべらなくてよかった。

冷凍ごはんのストックを切らしていたのでそうめんをゆでる。
そうめんは好きだ。年間通して食べる。
真冬でもこたつに入って食べる。
2分でゆであがるというのも素晴らしい。
香川県出身の友人のお父上に「讃岐といえば!そうめんがおいしいですよね!」と言ってひどくがっかりさせてしまったことがある。
うどんどんだけ。そうめんにも愛を…

先日購入した座布団大の梱包用ロープのカタマリの置場所に困り、猫が飽きて使わなくなった円形の寝床になんとなく当ててみたらまるで専用ケースのようにぴたりとはまった。
するとその上で猫が寝るようになった。
きみたちのことはわからん。

冷蔵庫のなかにある梨を希望に漫画描く。

この525 長い夢を見る日

友人が赤ちゃんのおんぶひもというか背負子のようなものを段ボールで自作し軍人の装備みたいになっていてめちゃくちゃかっこいい夢。

合宿で自動車運転免許を取りに行ったら受講者たちにやたら友情と団結と精神の修練を求められる合宿所で、いさかいや恋模様なんかも生まれるしもう脱走したくてたまらない。
が、ほかの受講者も協調性のない私の脱落を心待ちにしていて利害が一致しており、しゃくだから居座り続けてやる夢。

その受講者のなかに有名なお笑い芸人がいて、まだ売れていないころバイク事故に遭い右手が親指しかなく、テレビでしょっちゅう見ていたのにずっと気づかなかったことに驚く夢。

実は運転免許ではなくて裏稼業の特殊技能を身につける合宿だった(おかしいと思ったのだ。私は運転免許を持っている)ため、その後公安やおヤバイ組織から逃げ回る生活をする夢。

ひさしぶりに部屋に帰ったら散らかったままだったのでせっせと片付ける夢。

いっぱい夢を見て朝から疲れた。
起きたら部屋が散らかったままなことにいちばんぐったりした。

すこしまえから始めたこの日記のようななにかを松田奈緒子さんがほめてくれてうれしい。
松田さんの漫画には活劇の痛快と爽快があって大好きだしご本人もスカッと気持ちのよいお方だ。
こんな気持ちのよいひとはそういないぞ、とお会いするたび思い、労せずに自分の人生の質まで上がったような得した気分になる。

日記がんばるぞ、いや、がんばらないぞ、とすぐ思いなおす。
がんばらずにまあまあ続けていく、というのが私は下手だ。
やると決めたらボロッカスの廃人みたいになるまでやってしまうし、それ以外のことを全部ほったらかしにしてしまう。
こういう極端なものの作り方は「全身全霊のひと」という印象を与えやすくキャッチ―にひとの胸を打つようなところがあるが、プロとしてはいかがなものだろうという疑問がずっとあった。
(そのやり方でないと商業誌掲載の水準まで届かなかったという事情はあるのだが)
持続を困難にさせるような作り方を自らするのは無責任とも言えるのではと。

は、また一生懸命書くとこだった。危ない。

ネームの返事を待ちながら、今日はコミティア用の漫画の仕度。
さんざん待たせてきた。こっちが待つ順番がきちゃったな、と思う。

この524 レディの誕生日が近い日

こってりラーメンが食べたい衝動とともに起床。昼。

しむらさんとしむらさんのアシスタント・レディと朝食をかねた昼食。
その後の仕事に差し支えるといけないのでなにかもっとおなかにやさしいものでもよいのですよ、体調と気分のバランスは大切です、無理せずに、などと小うるさくおせっかいを焼きつつ結局ラーメン屋へ。
食後に具合を壊したのは私であった。

「絵がうまくなりたいよ~急にうまくなりたいよ~努力しないでうまくなりたいよ~」と、
杜撰になげきながら胃と一緒に椅子にもたれる。

レディが誕生日を控えているというので回復を待ってケーキを買いにいく。
体調と気分なら気分優先に決まっている。
長野パープルとシャインマスカットのタルトという素晴らしいものをいただく。

初期のモーニング娘。の動画を観ながら最近矢口真里さんを好きになってきたかもしれない話など。
なんだかんだあったようだけれどやっぱりものすごいガッツのあるひとだと思った。
私は、なかなか理解されずなかなか結果につながらなくとも
ちょっと見苦しいぐらいにがんばってしまうひとの姿というのは好きなのだ。

「今日は急に冷えるから風邪などひかないように温かくしてくださいね」などとと懲りずにまた小せっかいを焼きつつさようなら。
この流れでいくと風邪をひくのも私だな、なんて思いながら帰宅。

帰りに発送しようと思っていたBOOTH通販の同人誌をうっかり持ち帰ってしまう。
あーあ。
11月のコミティア申し込み。毎日少しずつでも進めて次も新刊を出したい。
がんばろう!(ほんとうに思っています)。

この523 家でお弁当を食べる日

とうもろこしごはん、大根とじゃこ天の煮物、つくね入り巾着の煮物、キュウリの古漬け、かぼちゃのサラダ。
このごろのできごとをまとめたような、茶色いお弁当ができた。
どこにもでかけないが、なんとなく楽しいから良いのである。

ネームやる。
お弁当食べる。
ネームできた。
編集部に送った。
今度こそうまくいくやつだ。

…と、毎回毎回思っているのだが、この一年全滅している。
いや、1個だけ通ったのがあった。
今月のオフィスユーに載る読み切り。
Twitterで告知したところ読者さんが「おめでとう」と喜んでくれた。
ちょっと複雑な心境だ。
この読み切りは2月か3月ごろ制作したもので、実はすでに原稿料をいただいている。
なので掲載されても当然入金はない。
なにかのまちがいで振り込まれないだろうか。
そして「あっまちがえちゃった?いっけね!まあいいよあげるあげる!カネならうなるほどあるからさガッハッハ!」とかいってそのままもらえちゃったりしないだろうか。

まちがえた。
複雑な心境というのはそのことではない。
2月か3月ごろ描き上げて、それから続編にあたるネームをいくつか作ったがどれも決め手にならず、結局この話で連載を目指すのは断念したのだ。
こういう宙ぶらりんな読み切りは単行本になりにくい。
自分の今の状況を考えると、絶望的とまでは言わないがけっこう近いかもしれない。
なのでぜひ雑誌をチェックしてください。
9月23日ごろ発売のオフィスユー、「恋いぞこないのサンバ」という漫画です。
唐突に宣伝でした。

この522 大根に感情移入する日

いつもとちがう大根を買ったらいつもとちがう。

なんだか床が濡れていると思ったらキッチンワゴンの上に1日置いておいた大根の葉が腐って床に溶けおちていた。
においを嗅いだら最近あまり嗅いだことのない、本物の生ゴミのにおいがした。
いたむのがいつもの大根よりずっと早い。

大根の葉はきざんで鶏つくねのたねに、皮はお味噌汁の具やきんぴら、葉の付け根の固いところとしっぽはだしをとったりと、いつもはあとかたもなく使うのだけどこの大根は洗っても土色がぜんぜん落ちない。
葉のいたみもあったことだしもったいないけれど皮は捨ててしまった。

我が家の大根の煮物は完全に味重視。さよなら栄養。
ゆがいてゆがいて35分、ゆで汁は解け出ているであろうビタミンCもろとも排水口へザバー。
それからだし汁といっしょにして火にかけ、煮立ったら味付けしてまた35分。
甘いのがいいときは甘く、しょっぱいのがいいときはしょっぱく。
だしと味付けの中間にはオイスターソース。
うちではオイスターソースを和食にも使う。頻繁に使う。
かき醤油の代用のように使っている。
代用どころか、かき醤油ほどしょっぱくなくかき醤油より旨みしっかりなのでふつうの醤油と合わせたときの味の調節がしやすい。
ずっと使いやすい。
もう、ふつうのサイズじゃまどろっこしいから大きいボトルで買っている。

鍋をバスタオルでくるんで時間をかけて冷ます。
そのあとは食べるごとに火を入れて煮をかさねていく。

しかしなんだか今日の大根はなかなか火が通らない。頑固だ。
腐りやすくて頑固、というのになんだか共感してしまう。
思えばいつもの色白つるんとした気のいい女将みたいな大根とちがってごつごつごろっと武骨で、心なしか重たい気がした。
きみはもしかしたらすごくおいしいんじゃないかね?とひいきの情がわいてくる。
皮も食べてみたらよかったかな。

…と大根のことばかりだらだら考えているうちにすこし飽きてしまった。
煮物はまだ食べていない。




この521 ひざをかばう日

冷やし中華は家で作るのがだんぜんおいしいという意見は意外に賛同されないようだ。
具が多いのが面倒、千切りが面倒だという。
それが楽しいんじゃないかあ。
切りごたえのちがう食材を黙々ときざんでいくのは気持ちがいい。
この夏もよく食べた。

何日か前からランジ(前に一歩踏み出して行うスクワットのような運動)でひざを傷めている。しかも両ひざ。
筋トレで腰痛が起こりにくくなったのがうれしくてついやりすぎてしまった。
頭痛薬の箱に書いてある「関節痛筋肉痛ねんざ痛にも」という言葉を信じて飲む。

そういえばずっと続いていた喘息がコミティア以降ぴたりとおさまった。
どんだけ心労にしていたのか。ともあれ助かった。
体調もだけれど通院と薬にかかる費用がなかなかにストロングであった。

喫茶店でとなりのおばあさん4人組の話が聞こえてくる。
やはり病気の話は盛り上がる。わかるー。
あとはテレビの話、家族の話、いない人間の悪口。
海外旅行に行きまくったひとの自慢話より、娘時代に福岡から東京に出てきたひとの話のほうが格段に面白くて構成の重要さについて考える。

ひとり「ハッピー」「悔いはない」「今が青春」などのポジティブワードを連発するご婦人がおり、言えば言うほど悲愴感が増す。
私は口をひらけば弱音と愚痴と自虐を吐くザ・ボヤキングであるが、どちらがいいんだろう。
どっちもあまり長時間いっしょにいたくはないな。

そうこうしてる間にひととおりネタ出しも済んだので続きは家で。
最近はネームをデジタルで作っているのだ。
イシデのくせにね!


この520 燃えるごみの日

ごみ出しのため飛び起きる。
やばい。すこし時間を過ぎてしまった。
回収はもう来てしまっただろうか。
とうもろこしのだしがらがどっさりあるのだ。

いまの街に引っ越してきて最初にとまどったのが、回収車が「いつのまにか」やってくること。
長く住んでいた神奈川県横浜市では、回収車が音楽を流しながらやってくるので、(ほめられたことではないが)ぎりぎりダッシュで持ち込むことが可能だった。
私が住んでいたころはクレイジーケンバンドの夜っぽい歌声が朝から響いていたが今も同じだろうか。
てなこと思いながら猫と寝直す。

腹へりである。
しかし今日は昼食をしむらさんと食べたい。
うーん。残り物の煮物だけつつく。
11時。

荷造り梱包用のロープがカタマリで届く。
ひもだけどでかい。座布団くらいある。
猫たちと取り囲んでうおお…である。
これを芯にして草履を編む作戦。何足作る気か。

昨年、無印良品の「インド綿のルームサンダル」の快適さに感激し、あわててもう1足買いに走ったがあっというまに売り切れてしまった。
1年待ってこの夏やっと追加購入。しかしまだあと1足ほしい。
洗濯機で気軽に洗えるので靴下のように履き替えたい。
いつしか自作できないかという思いがわいていた。
楽しみだなあヒッヒッヒ。

昼食後しむらさんの仕事場の片付けを手伝う。
ひとんちの片付けは楽しい。
自分ちは………………………………。

飲みのお誘いが2件。先約を優先させてもらったがどうもタイミングが合わずけっきょくお流れに。ちぇ。

ピザ生地にバジルソース塗ってベーコンときのことチーズ乗せて焼いたやつで家でひとりで飲む。




 

 

でんやこのごろ ~イシデ電ブログ~

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